エコツアーとは?
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屋久島ではこんな風に行われています。     みなさんはエコ・ツアーという言葉を聞いて何を一番先に思い浮かべますか?旅行だったらただのツアーでいいじゃないか、なぜ「エコ」という単語がついているんだ、と多くの人が思う事でしょう。そして、「エコ」という単語に拒否反応を示してしまう人も多いかもしれません。エコ・ツアーはとても難しいものなのではないか、と。もちろん、学術的研究の側面から、そして環境教育の側面から現地の自然だけでなく、そこに住む人々の生態系を探ることはエコ・ツアーにおいて必要不可欠なエレメントです。しかし、エコ・ツアーはそんなに難しいものではありません。あなたも、明日にでさえすぐに楽しめるかもしれない可能性を秘めたすばらしいツアーなのです。
     エコツーリズムという分野はまだ新しく、エコ・ツーリズムを研究する教授や有識者などによって定義付けが曖昧です。ですから、「これがエコツアーなのだ!」といった明確な定義付けのようなものは、私達が文献を読む限り未だになされていません。しかしながら、これまでの多くの研究によっておぼろげながらエコツアーが何たるか、という物が少しずつはっきりして来ています。エコツーリズムを行う上での条件に、多くの学者や有識者が以下の事柄を挙げています。

  1. 保全されるべき自然環境が存在している事
  2. 自然環境を利用しつつ保全するという共通認識が地域住民に存在するという事
  3. 観光により収益を得るという意識これを地域住民が管理できる体制があるという事
  4. 訪問者が地域住民共通の認識を理解している事
    (エコツーリズム推進協議会 会報NO.2 October 1998より抜粋)

     ここで重要なのは、エコツアーが単なる環境教育である、という訳では決してないという事です。環境教育はエコツーリズムにおける重要な要素のうちの一つであることは確かですが、むしろそれを持続させながらも地域に経済的な潤いをもたらす事、そしてそれを通じて旅行者と地域住民がコミュニケーションする事の方がエコツーリズムにおいては大事なのです。たんなる自然教室と決定的に違うところはこういう所です。

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