はじめに


あなたは、先日行われた衆議院選挙に行かれたでしょうか。行かれた方、その時あなたはどのような政治的信念、心情にあったのでしょうか。行かれなかった方、何故そうしたのでしょうか。今回、私たちのプレゼンテーションを聞かれて、あなたが、あなた自身の政治的態度、立場、あるいは日常生活における考え方のあり方に、疑問を持たれたとすれば、私たちの試みは一応の成功であったと考えています。「革新」にせよ「保守」にせよその立ち位置は微妙であり、紙一重なのです。

私たち鎌田ゼミは、「革新」「保守」の主な二つの政治的態度、基本的思考様式を取り上げて、現在問題とされている様々な社会問題をそれらの視点から見てみようと試みました。それはイラク問題であり、グローバリズムでありました。また、さらにその奥には、貧困、テロリズム、環境破壊、イデオロギーなど細部にわたる社会の軋轢や矛盾があります。

結論から言いますと、これら全ての問題、矛盾に対し「革新」と「保守」との両極端の立場から解決策を導き出すなんてことは初めから不可能でした。それぞれがそれぞれのロジックと正当性を含んでいて、それをどちらか一方を肯定あるいは否定する事はできなかったのです。それでは、私たちはどうすれば良いのか。だからといって決断を先送りするべきか。あるいは、独断に走るか。そうではないはずです。それ以外の可能性を探るのが、リサーチフェアにおける私たち鎌田ゼミの試みなのです。

このHP発表では、第一に、ポスターセッションで取り上げた「革新」「保守」の立場をまとめ、その結果新たな問題が導き出される事を説明したいと思います。第二に、新たな問題に対処するためにどうするべきか、そのために「革新」と「保守」の共通点と相違点をもう一度検討します。第三には、これからの私たちが在るべき態度をしたいと思います。
           
   
          
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