「環境倫理研究会」第三回レジュメ
担当:志摩 健司
1、ディープエコロジーとは?
一知識から知恵への移行
一現代の社会が生理、安全、愛情といった低次の欲求を満たしているかどうかを問題にする
→これにより、社会の根幹をなす前提を疑う「どんな仕会・教育・宗教形態が全体として有益なのか」
一あらゆる生命体は原則的に生きる権利と繁栄する権利を持つ
一成熟した人間は他の生命体と感惰を共有することが出来る
一原則として民主主義にのっとる。
→人間の資源ではなくすべての生物種の資源としての視点
一将来の世代にたいして責任を持つ。
→生活様式と社会構造の最悪の結果だけを取り繕うのではない
一基本的価値観、人生において何が有意義か何を維持すべきかという基本的見解を持つ。
・自己実現→生命の潜勢力を認識すること、自己と宇宙との同一視(海洋的感覚) ・最大限の多様性 |
2、アルネ=ネスの基本的な考え方
●地球の支配・搾取・破壊を止めるには…
自然と調和のとれた生活を伴う“円滑な”方法
独裁と弾圧を伴う“乱暴な”方法
→ディープエコロジーは革命や独裁を必要としない人道的手段により人口を維持可能な最低限度にまで減少させるといういう目標を持つ
一百年前にあった文化の多様性を有するには、せいぜい10億くらいの人口が良い。
一知らないと認めること、自然の複雑さに直面して自分達の無知ぶりを認めることが重要。
一現代は、テクノロジーが文化に順応するのではなく、文化がテクノロジーに順応する時代。
一現代のテクノロジーは巨大な中央集権仕会を前提としている。
一情報対直感
一物質的な面での生活水準を引き下げるべきであり、生活の質を心や精神の奥底で満足を得ることができるかどうかで判断し維持、向上を図るべき。