[1] 「sociologie(社会学)」という言葉を創り出したオーギュスト・コントは『社会再組織に必要な科学的作業のプラン』( 「世界の名著36」 中央公論社 1970)のなかで、社会を組織するためには社会の活動目的を明確にする必要があると考察した上で、自然を人間社会の福祉目的で利用することについて、次ぎのように述べている。「他方、一人ひとりの個人と同じように、構成メンバーがいかに多くても、社会には二つの活動目的しかあり得ない。一つは自己以外の人類に対する暴力的活動、すなわち征服であり、もう一つは人類の福祉のために自然を改造する活動、すなわち生産である。(中略)旧組識の目的は軍事であったが、新組織のそれは工業である。」(p67)