(2) 「今日では文化が全てに類似性という焼き印を押す。映画・ラジオ・雑誌のたぐいは一つのシステムを構成する。各部門が違いに調子を合わせ、全てが連関しあう。」
「自分自身を、情動の内部にいたるまで文化産業が提供するモデルに見合った効率的装置にしたてようとする試みなのだ。人々のもっとも親密な反応さえも自分自身に対して完全に物象化しているために、もはや人間に固有なものという理念は極端に抽象的な形でしか生き残っていない。」
マックス・ホルクハイマー テオドール・W・アドルノ『啓蒙の弁証法 5文化産業』