[58]「今且れ此に言あり。其の是れと類する其の是れと類せざるやを知らず。類すると類せざると、相い与に類を為さば、即ち彼と以て異なること無し。然りと雖も、請う、嘗みにこれを言わん。始めなる者あり。未だ始めより始め有らざる者あり。未だ始めより夫の未だ始めより始め有らざるもの有らざる者あり。有なる者あり。無なる者あり。未だ始めより無あらざる者あり。未だ始めより夫の未だ始めより無あらざるもの有らざる者あり。俄かにして有無あり、而も未だ有無の果たして孰れか有にして孰れか無なるやを知らず。今、我れ即ち已に謂う有り、而も未だ吾が謂う所の其の果たして謂う有りや其の果たして謂う無きやを知らず。」(斉物論篇、第五章)参照。