[4] 「実在は、この観点のもとに光を当てられ、この観点に関係づけられるが、当の観点はしかし、実在が余すところなく組み入れられるような図式には、もとより適していない。というのも、われわれがその時々に意義を持つ実在の構成部分を把握するために欠くことのできない思想体系は、いずれも、実在の無限の豊かさを汲み尽くすことはできないからである」『社会科学と社会政策にかかわる認識の「客観性」』p.145