(5)「個人は自分の所属している集団に対して献身する程度に応じて、そこから自分自身の本質の形式と内容とを受ける。・・小さな集団に所属しているものは、自発的に、あるいは強制的に自分の関心を全体のそれと融合させ、従って全体の関心が彼の関心となり、彼の関心が全体の関心となる。特に多くの世代を経過していくうちには、たえず関心に適応していき、目的の統一はやがては精神的ならびに肉体的本質の統一を生み出し、そのことによっても、彼の性質は、いわば全体のそれと融合するのである。」
ジンメル『社会的文化論 第三章 401』