1-3-1 アプローチ1


ひとつ目は多数の研究者により提唱さているアプローチについて紹介する。これはR.D.Robinsonの定義で、企業の発展段階が@国際企業(international firm)A多国籍企業(multinational firm)B超国籍企業(transnational firm)C超国家企業(supranational firm)

と変化していくアプローチである。国際企業というのは国際的関心と国際的専門知識は国際事業部に集中されている企業国内志向型。多国籍企業は国際的関心と国際的専門知識は会社のいたるところに分布している企業のことを指す。経営方針の決定には現地子会社も参加する。超国籍企業は多国籍の株主により所有され、経営される企業。親会社のコントロールが効かなくなる。超国家企業は国際的政治体制と摩擦を生じない限り、地球規模で資源の最適分配をはかり、構造的にも心理的にも、そして法律的にも自由に経営方針を決定する企業。

この考え方は、ほかに吉田の@本国思考の強い多国籍企業A現地化を図るマルチドメスティック企業B世界規模のトランスナショナル企業や、Barlett & GhoshalそしてRhinesmithの@国際思考A多国籍思考Bグローバル思考Cトランスナショナル思考という発展方法とほぼ同じ考え方である。またC.P. Kindlebargerも異なった名称を使用しているが、類似したアプローチを説明している。@対外事業を含む一国規模の企業:国際事業部が海外業務を取り仕切っている。A多国籍企業:現地中心主義の経営をする。B国際企業:事業活動に国籍は関係ない。世界的視野を持つ。


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