ノートテイクはどの程度有効か?
実際にPCノートテイクでどの程度の情報を伝えることができるのか? 以下は、ある講義で、実際にPCのモニターに映った文章を再現したものです。
ほかに何か思いつく人いますか?手を挙げてください。 メインは確かにこれらです。 ほかには? 聞いたことあるなって言うのでもイイですよ。 ないですか? 実際に使われているのはこれがほとんどです。 ノートテイクというのと要約筆記はほとんど同じで、大学の中ではほとんど同じです。 一般社会では要約筆記といわれ、大学の中ではノートテイクといわれてます。 ほかには、例えば、音声の変換ソフトって聞いたことありますか? うなずいてる人が多いですね。 声で吹き込んだ言葉を認識して画面に映してくれるものです。 事前準備が必要だそうでsう。 |
次が、同じ講義をビデオテープによって再生したものと比較した場合です。( )内の赤字は、ビデオテープによって補足した部分にあたる(つまり、ノートテイクで脱落した部分)。また、取り消し線はノートテイクの原稿を修正した箇所です。
ほかに何か思いつく人いますか?(これ以外で)手を挙げてください。(まあ)メインは(これらです)確かにこれらです(これらがメインですが)ほかには? 聞いたことあるなって言うのでもイイですよ。ないですか?実際に使われているのはこれが(メインですね、これが)ほとんどです(と思います)。 ノートテイクというのと要約筆記(というのはまあ意味)はほとんど同じで(す)、大学の中では(ノートテイクという言い方をしています。さっきの講義保障と情報保障という関係とほとんど同じですが)一般社会では要約筆記と(いう言い方をしていますが)いわれ、大学の中(だけ)ではノートテイクといわれてます(う言葉を使います)。(まあ今は大学の中だけではなくて、小学校、中学校でも支援、支援員という制度ができていて、支援が必要な子供たちに対してノートテイクを使っています。やっているところも少しだけあります) ほかには、例えば、音声の変換ソフトって聞いたことありますか?(うんうんうんって)うなずいてる人が多いですね。声(を、マイク)で吹き込んだ言葉(声)を(機械で変換して音声)認識して(くれるとパソコンの)画面に(表示され)映してくれるものです。(実際に技術が100%完璧かどうかという、まあ)事前準備が必要(ですね)だそうでsう(らしいです)。 |
単純な比較ですが、モニターに記録された文字数とビデオから再生した同一部分を比較すると、52.5%の文字が再現されていました。一方、再現されなかった部分の中には、必ずしも本質的ではない部分、例えば、繰り返し等を省力することで、内容を巧みに要約している部分も目につきます。
また、大きくまとまって欠けている文章も存在しますが、おそらくノートテイカーは、話のテーマの展開についていけないけれども、それほど重要な部分でないと判断して、あえてまとめて省いて、タイピングのリズムを調整したように思われます。全体的には、ごく大まかに判断して、基礎的情報のおよそ7割程度は伝わっているのではなかろうか。