芳本:取材が終わって帰国。秋学期どういった活動を?

森下:出発前にシナリオを書いて行ったのですが、収録前と収録後では
自分たちが映像として残したいと思う場所も変わってきました。そこでシナリオ自体を書き直しました。先生のGOサインが出たので、今は編集作業に入っている段階です。

芳本:ゼミの時間は月曜5限ですね。そこでは講義は行われているのですか?

森下:総合政策学科の研究演習、または他のメディア工房や他学部のゼミの多くは講義やプレゼンテーションといった形態をとられていると思うのですが、山中工房はそういったカタチをとっていなくて、クルー活動がゼミの活動ゼミの代わりになります。このヒューマンライフヒストリーでの山中先生の信念が「1分の編集に60分以上かけないと、いいものはできない。」と、おっしゃっていました。

芳本:すごい…。そうなると、講義どころではないですね。

森下:自分の空き時間をすべて費やして編集にかからないと間に合わない感じです。
今学期の最終には完成させておきたいですね。

芳本:こちらがため息ついてしまいました。すいません。フィールドワークについては以上で終わらせていただきます。
ありがとうございました。
では話題を変えて、森下さんがこの工房を選んだキッカケを教えていただけますか。

森下:私は1回生の時から、将来的に人と関わる仕事をしたいと思っていて、コミュニケーション能力を身につけたかったのです。
そして、全然知らないハワイへ渡り、現地の人たちの生活に直に触れることで、コミュニケーション能力が養えたらいいなと思い、このゼミを選択しました。

芳本:このゼミに入る前と入った後では何か変化はありましたか?

森下:入る前は、毎週のゼミの為に図書館にこもり、プレゼンテーションに備えるというのが
ゼミ、というモノと考えていました。いざ入ると、メディア情報学科はありがたいことにゼミ室が与えられているので、空き時間になればみんなが集まってきて、談笑したり、ゼミ室を集合場所にして作業をしたりします。
ゼミ生と集まる機会が自然と多くなると実感しました。

芳本:このゼミの雰囲気や男女比、特徴としてFMラジオ研究とハワイドキュメンタリー研究がありますが、そのあたりはどうですか?

森下:2人:15人というFM班とハワイ班の専攻生がいます。私はハワイ班の専攻生ですので
ハワイ班の立場から言わせていただきますと、何せハワイで、14日の生活を共にしたので、
ハワイ班の友達の特徴はどんな感じ?と聞かれれば互いに(細かく)答える事ができるような関係になりました。
FMの二人とは、作業としては専攻が全く違うので別々の時間になってしまいますが、私たちの
ゼミ室はFMの活動部屋も兼ねていますので、FMの子達とも仲がいいです。映像合宿も一緒に
参加しましたし、春学期に行われた企業懇親会の時はゼミ生全員で一つのFM番組を作りました。

芳本:では、今までの活動を振り返ってみると、まずハワイの歴史、気候風土の講義、そして企業懇親会でメディア情報学科をFM番組でアピール、そして夏に撮影活動、現在はその編集活動に至るということですね。
ではこの工房の教授、山中速人教授の裏話等あればお願いします。

森下:ハワイでは、いつもの講義の10倍ぐらいヒートアップしていました。(笑)

芳本:ただでさえ変わった先生が、10倍も(笑)
最後にこの、山中工房を一言で表現するとどのような感じですか?

森下:私の思う山中工房像は、「静」と「動」を大切にするゼミではないでしょうか。
前半の学習に関しては、講義・シナリオ作りのデスク作業。しかしフィールドでは静ではやっていられませんし、行動が中心になるので、このゼミは「静」と「動」を尊重にするゼミだと思います。

芳本:なるほど。今日は長い時間ありがとうございました。

森下:こちらこそ、ありがとうございました。

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森下奈津希 【もりした なつき】


関西学院大学総合政策学部メディア情報学科3回生。 山中速人メディア工房でマルチメディアと社会学について学ぶ。今年の夏休みには、ハワイ在住の日系人のヒューマンドキュメンタリーを収録するために、ハワイに渡る。 現在は、収録した映像を元に番組を作ること、また、これから始まる本格的な就職活動のため、企業研究に勤しんでいる。
所属サークル:望郷 インタビュアー&原稿編集担当