F 最 後 に / 消 費 と 仕 事 と 生 活 の こ と を 考 え る

 

最初の声明文のところで、私は「私たちがシアワセに生きるために」と書きました。このサイトは、そのごく基本的なことがらを考え直すためにあります。哲学的な崇高なことはどうでもいいです。もし抽象的に書いてしまった部分があれば申し訳ないと思います。けれども本当に言いたかったただ一つの提案は、自分の「しあわせ感(この言葉の定義は皆さんが勝手に考えてください)」を実感として持ちながら毎日を生きよう、ということです。

ここに発表するためのリサーチの最初、私は単純に「マーケティング」つまり価値を創造する仕事に興味を持っていただけでした。単純な、お金を儲けるためのゲームとして、マーケティングとはどういうものなのか。そのことを考えたかっただけでした。しかし時間の経過とともに私の考えは変わり、お金儲けそのものはもうどうでもよくなってしまいました。うまくいくマーケティングが何たるかなんて、まったく興味がなくなってしまったのです。

つまり「マーケティング」と、いま私の興味の対象は随分離れたところにあります。けれどもつながってはいます。もう発表の文章は終わろうとしているのですが、ここでやっとそのミッシングリンクを明かします。

私が今考えているのは、私たちがいかに身近なところで価値をつくっていることを実感できるか、ということです。つまり、自分がクリエイティブでいられることを実感することができれば、単純に私たちはしあわせであれるのに、と思うのです。クリエイティブというのは、目に見えるものを作るのではなくて、私たちの生活を少しでもよくする、あらゆることです。そこに価値がクリエイトされるわけです。あまりに広範なことだから、単にここでは「クリエイティブ」という言葉を借りているだけで、実際は「総合政策学」が目指そうとしていることにも近いものだと思います。

これは理想論ではありますが、きれい事ではありますが、ごく一部でも実現してほしいと思うのです。しかし私たちは今の生活から逃れることはできません。逃れる必要はない。狂気に溺れよと言っているのではありません。私たちが今の生活で自由を得るために何に目を向ければよいかということを、我々がものを消費するトリガーになっている「マーケティング」というところからここでは考えてみました。

ですから、あなたもまた研究や不幸な現実なんてしみったれたものに固執せずに、そこから何かしあわせになることを考えてください。それだけです。

 

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