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    井垣ゼミ (井垣 伸子教授)

    回答:畑中雄太さん

    @ゼミ紹介(様子、雰囲気、教授など)

    "数学で意思決定"

    井垣ゼミは、マスメディアのゼミです。Mass Mediaではなくて、Math Media。
    つまり、数学をやるゼミです。専門は、「意思決定科学」。意思決定科学とは、数学で政策や経営の意思決定をする学問です。
    ゼミ生は今年のメディア工房の中では一番少ない(聴講生入れて9人)ので、和気藹々というか、団らんという感じでやってます。
    井垣先生のポリシーがあって、ゼミの時間はコーヒーを飲みながら。また、教室に関しては、ブルーとブラックに統一されています。黒板が、青い。

    Aゼミに入ってからの感想

    数学のイメージ、青と黒。冷徹なイメージがありますが、実際は違います。ゼミの教室にはソファが置いてあるのですが、そこに体を沈めて、コーヒーを飲みながら数学を考え、語る。それが意外でした。

    Bゼミ活動内容

    "数学の活用と変換"

    @ メディアとしての数学をマスターする……数学はアイデアを伝えるひとつの「メディア」です。数学というメディアの持つ特性を理解し、実践の場(政策や経営の意思決定)で活用できることを目標に活動する。
    A 数学で表現されたアイデアを、ほかのメディアに変換する……
    具体的には、次のような活動を行っています。
    ・教科書(『公共政策とOR』)の読解+プレゼン
    ・各自テーマを決めて(ゼミ室の白板参照)研究。→リサーチフェア
    ・e-ラーニング向けビデオ作成
    ・対外向け広報活動(パンフレット作成など)

    Cゼミ活動で最も苦労したこと

    "「数学」を理解すること"

    いきなり学術的な本をやり始めるので、はじめはチンプンカンプンでした。書いてあることが読めない。何を意味しているのかわからない。何もわからない。どこがわからないのかもわからない状態。僕も含め、メディア学科で理数系の人は少ないと思うので、だいたい最初はこういうパターンになると思います。

    Dそれをどのように解決しましたか

    "考え続ける"

    大学生の勉強は、ひとつの「正解」のないものが多いです。だけど、「正解」のないのをいいことに、考え抜かずに適当なところでごまかす癖がついていることが、僕の場合、多かった。「政策」にしても「メディア」にしても、けっこう「わかったフリ」のしやすい分野だと思います。でも、数学では「わかったフリ」は許されない。昔のスーパーマリオと一緒で、一つ一つをクリアしていかないと、前に進めない。それを乗り越えていく必要があると思います。

    Eゼミ活動で学んだこと

    "自分の「わからないこと」をわかる"

    Dと関係することですが、このゼミでやっていくには「自分が何をわかっていないか」をわかる必要があります。何が、どうして、どのようにわからないのか。わからなさを掘り起こしていくことで、初めて「わかった!」がやってくる。その「わかった!」は、新鮮だし、小学生でもわかるくらい単純な言葉で表現できるものです。

    "恥をかくこと"


    井垣先生は容赦ないです。だけど、その反面、とても優しい。どういうことかと言うと、学生がわかっていないだろうな、と思うところをどんどん突いてくる。適当にごまかすということができないんです。しかし一方で、ゼミ生はそれで鍛えられていると思います。準備して準備して、ゼミの時間に潰される。それで、恥をかく。何度も恥をかくことで、強くなれる。

    F今後の展望または野望

    "理論の発信"

    意思決定科学の理論には、とても便利なものも多いので、これをe-learningの形で発信していきたいと考えています。慶應SFCの佐藤研が「ピタゴラスイッチ」や「日本のスイッチ」というのをやっていますが、これに匹敵するものをMath Media Lab(井垣ゼミ)から出したいと思ってます。

    G最後に一言

    ゼミの教室(V号館308)に遊びに来てください。コーヒーいれて待ってます。